2002-2003


初めてメールさせていただきます。
随分と以前から「肥後守博物館」を見させていただいておりました。
私も小さい頃はナイフと言えば肥後守で育ちました。
今でも肥後守を使ったり研いだりで、楽しんでいます。

勝手ですが、私の作っているホームページのリンク集に入れさせていただきました。
ご了承よろしくお願いいたします。

「ナイフ蒐集の楽しみ」http://www.geocities.co.jp/Outdoors/8731/

(03/12/24)

こちらこそよろしくお願いします。
ところでお住まいは結構ご近所ですね。今度工房を見学に伺いたいと思います。


前略。

 私が40年前にハムを始めた頃は有り難く無い貧乏神が同居していたためメーカー製品の購入は考えられず自作が原則でした。当時はビギナーでもあり西も東も判らず又、秋葉原と異なり田舎の事なので電子部品は専らポン友から掻き集めたラジオの部品が主で不足部品は当然の事ながらジャンク店から購入したものです。

もちろん工具等も満足では無く鑢さえも無く、所有していたのは半田ゴテと鉛筆削りや山遊び次いでの竹細工及びプラモデルの修正加工が目的の肥後守だけでした。そして、妙な神様が同居しているため当然の事ながらシャーシはラジオから取り出した0.8?厚の鉄板を加工せざるを得ませんでした。この鉄板は18?φの穴が開いているのですがST型真空管の30?φに大きくする必要にせまられたのですがパンチや鑢も無く如何にすべきか悩みました。

試しに肥後守を鉄板に当てると削れるではありませんか。この発見に気を良くし一日がかりで穴を3ヶ大きくしましたが、もちろん軍手はしていたのですが生の手は豆だらけでしかも豆が潰れ赤い液体が手を染めたのは云うまでも有りません。兎にも角にも肥後守は多少の刃こぼれを伴うが鉄さえも削れる工具であったのです。と、なればアルミ板や銅板の加工は容易いので以降の穴あけや鑢がけ後の返りやバリ取り等は全て肥後守で行っています。

それ以後、肥後守は工具箱に鎮座して40年が経過しましたが流石に鞘が錆付いて名称の判読がつかなくなり刃こぼれも酷くなったため最近新規に購入しました。もちろん、電工ナイフでも鉄板が削れるのは確認していますが刃が薄いがため欠けやすく外形が大きく細かい作業には不向きでしかも高価なので消耗品に近い刃物としては落第です。従って、私にとっては肥後守は唯の道具では無く立派な工具となっています。

このため肥後守は金属加工でも重宝しており、今の所これに代わる刃物は見つかりません。何れにしても肥後守は紙や竹及び木やプラスチックは云うに及ばず時間を気にしなければアルミ板や銅板はおろか鉄板さえも削れる工具です。

追記 :実際には40年も経過すると名称が忘却の彼方に行ってしまって文具店の若い店員は訳も判らず弱りましたが、ヒョンな事から北朝鮮関係の書物を読むとアチラでも肥後守を作っているらしくこの書物で肥後守を思い出し無事に購入できた次第です。又、この書物によるとアチラ製のは加工が出来ないのかチキリが付いていない様です。

尚、私のHPで貴殿のURLを紹介する事にしますので御了承頂きたいと思います。

(03/10/30)

そういえば、骨董市などでも古い工具箱の中に肥後守が入っていることがあります。

ところで、北朝鮮の肥後守、チキリもなくスリップジョイントでもないようですね。(宮塚利雄 著、北朝鮮の暮らし、小学館)
肥後守とはまったく違うタイプのナイフですが、たしかに粗悪な日用品という感じがします。


千葉工業大学工業デザイン学科を卒業し、現在個人でデザイン事務所をやっております。
いきなりですが本題に入ります。
僕の使っている肥後守が、実は肥後守ではなかったのです。
僕が入手してからもう10年くらいは経っているのですが、最近柄の所に『高級肥後富士丸』と刻印されている事に気が付きました。
柄は黒でちゃんとハガネははいってます。
もしそちらで正体が解れば教えてもらいたいのです。
宜しくお願いします。

(03/09/06)

肥後富士丸は私のところにもあります。箱入りで。
箱には「OSAKA U.K.T.co.」とありますが詳細は不明です。すみません。
ナイフ自体は、もしかしたら小野市の藤原さんという方のところでつくられた物かもしれません。あくまでも推測です。

ちなみにこちらのは鞘は銀色(めっき)です。
つくりとしては、座金がなくてチキリもたたいていないもので安物の部類です。


はじめまして京都出身の29歳の社会人です。
今日、彼女へ昔の肥後守についての苦い思い出を初めて話しました。話してる内にとても懐かしく思い、肥後守を彼女に教えるがてらこのサイトにたどりつきました。
私が、肥後守に出会ったのは、中学2年のことでした。わたしの年代では、既に、テレビゲームなどので遊ぶ事が定着しだしたころで、野山を駆け回る場所もなければ、したいとも思いませんでした。そんな私が肥後守なんて知る由も在りません。そんな中、美術講師の本田先生が、肥後守を教えてくれました。先生が使用する肥後守は、ピカピカに研ぎすまされ、とてもとてもカッコよく思いました。興味を持った私に先生は、肥後守の使い方、研ぎ方、文具屋で安くで売っていること等、とても楽しそうに教えてくれました。そして、当然のごとく、肥後守を買い日々ぴかぴかの肥後守作りに2本3本(数え方?)と励んだのですが・・・。ある日、私は、本田先生と、とりこしてくれた肥後守を裏切る行為をしてしまいました。少し悪びれていた私は、気に食わない友達の自転車のサドルを肥後守で切り刻んでしまいました。そのことが、学校に知られてしまいました。複数での犯行だった為、私も友達もみんなをかばい合い、けして認めませんでした。しかし、火のない所に煙はたちません、しかも火のたった跡は明らか! 心が痛む中未熟者の私は、事を難なく終えようと思っていましたが、本田先生の涙で罪悪感で満たされて涙した事を憶えています。あの時先生はどんな気持ちだったんだろう?あの後先生はどんな処分を受けたんだろう?あの後肥後守を生徒に良さを伝える事はあるのだろうか・・・?私が悪さをしなければ肥後守の良さを知る生徒が増えていたかもしれない。この場をかりて迷惑をかけた友達、肥後守、本田先生、心から反省し誤りたいです。本当に申し訳ございませんでした。
訳わからんメールでごめんなさい!

(03/06/22)

いえいえ、訳わからんことないですよ。ちっとも。
こういう思い出を彼女に話すって、イイですね。ほんとに。大事なことですよ。


早速のお返事ありがとうございました!!
私が買ったのは、「肥後司春重」と書いてありますが、文字の右半分の刻印が薄くて読みにくい状況です。
かしめに菊模様の入っていて、古いものだと言うことです。
丁寧に回答をいただきましてありがとうございました!!
これからもホームページの更新がんばってください!!
昔から好きなサイトで何回もみにいっています♪
最新情報などがありましたら更新していただけるととってもありがたいです♪お仕事お忙しいと思いますがこれからもがんばってください!!
それでは~♪

(03/06/19)

こちらこそ、お役に立てばうれしく思います。
それにしても、ここまで期待されるとちょっとプレッシャーですね(笑)。まあ、今後ともごひいきに。


はじめまして。
齋藤さんの肥後の守のサイトを拝見しました。
肥後の守についての質問なのですが、私もノミの市にて古いと思われる肥後の守を買ったのですが、何かが足りません・・・よ~くみて気がついたのですが、チキリがないのです・・・ものすごく使いにくい肥後の守?です。
チキリがない肥後の守なんてあるのでしょうか???
それともチキリがないものは肥後の守とはいわないのでしょうか???
教えていただけるとありがたいです。それでは!!

(03/06/17)

> チキリがない肥後の守なんてあるのでしょうか???
あります。
私の確認済みのところでは「肥後」のつく「チキリレス肥後守」は肥後鈴蜻蛉、肥後風雲児、肥後二葉鳩、肥後千鳥丸、肥後千代田丸、肥後重定、肥後宗義、高級肥後、肥後正菊、肥後守、などがあり、また、播磨守、備前守宗近、というのもあります。

> それともチキリがないものは肥後の守とはいわないのでしょうか???
私の考えでは、肥後守と呼んでいいと思います。
チキリは肥後守の大きな特徴なんですが
とはいえさまざまな亜種というかバリエーションがうまれており、チキリレスも、その中のひとつだと位置づけられるからです。


肥後守にまつわる思い出を、自分のサイトの日記の1/13に書き、そちらのサイトを紹介させていただきました。

当方、兵庫県で高校教師をしております。三木には出張で行くことがときどきあります。近所で「三木のおっちゃん」という人が露天で刃物から鍋から修理する露天を開いていたのを思い出します。もう年金で暮している人だったのでしょうが、自分の腕を見せたかったのだと思います。

(03/01/13)

兵庫県三木市は肥後守の生まれ故郷、生誕の地です。また、現在、唯一の生産地です。もちろん肥後守に限らず刃物・金物のまちとして知られている土地なのでそのような「おっちゃん」がいるのは うなづける話です。


はじめまして。博物館、楽しく拝見させていただきました。
水ペーパーでの研ぎ方に付いてですが、荒仕上、中仕上、仕上はそれぞれ何番程度のペーパーを使用すればいいのでしょうか?
キャンプ用に何本かナイフ類を持っていますが、よく使う物でも2年に一度ほど購入店に郵送し、研いでもらう程度で十分でした。ところが、このところいわゆる「体験農業」にハマって、鉈や肥後守などを入手したのですが、研ぎができなくては実用にならないことを痛感しました。とはいうものの、いきなり砥石に挑戦する自信もなく、以前何かの本で見かけた水ペーパーの件を思い出し、インターネットで探していた次第です。
大変お手数とは存じますが、ご教示くだされば幸いです。よろしくお願いいたします。

(02/10/27)

およそ、400番~1200番くらいを使っていますが同じ番手でもおろしたてと使い古しとでは粗さが異なります。
ちょっとしたTipsとしては
■刃こぼれしたものを完全に研ぎ直すときなどはほんとの石(あら砥石)を使います。
■仕上げに、ぴかぴかにしたいときは2000番くらいのペーパーとピカールを使うと輝きが得られます。
でもこういうのは邪道かもしれません・・・。


今、わかっているものだけでも商標をアップしてみてはどうでしょうか?

(02/10/20)

ありゃ、そうですね。当初より準備中のままで恐縮です。
画像のままUPするか文字(HTML)にしてしまうか迷っているうちに時間が過ぎてしまいました。もう少しお時間ください(笑)。


先日はご丁寧にメールを頂きありがとうございました。
先週の金曜日に、ご紹介頂いた道具学会の増田さんと連絡をとり事務局に伺って参りました。

閲覧ということで伺ったのですが、ご好意で貸し出して頂き、この3連休中、じっくりと読ませて頂きました。
よくお調べになっていらっしゃいますね。関心いたしました。
疑問に感じていたことはかなり解決しました。
しかし、たかが肥後守、されど肥後守ですね。まだまだ、謎が多そうです。
骨董市を探してもなかなか肥後守はありませんから、友人4人と、ともかく現行手に入るものは片っ端から買ってみようということで文房具屋・金物屋・刃物屋を見つけると必ず入って探すように心掛けています。

20年前ならば、100社以上の商品が手に入ったようですが、現在はさすがにそこまではいかないと思います。
しかし、懐かしいものがどんどん消えていく現代です。
21世紀にまだこれだけ残っているという証拠を集めてみたいと思っています。
今後ともよろしくお願い致します。

(02/10/15)

こちらこそありがとうございます。
物言わぬものが、何も言わずに消えてゆく、それだけは何とか防ぎたいと思うのです。


こんばんわ。
色んな角度からの肥後の守のホームページを感心しながら拝見しました。
私も頑張って「博多鋏工房」というホームページを作りましたのでリンクをお願いしたいと思いメールをを致しました。
http://www5c.biglobe.ne.jp/ ̄hasamiya/hyoushi.index.html
申し遅れましたが私の夫は福岡県の博多で博多鋏(はかたばさみ)といって鋏を作っている職人です。
どうぞ、よろしくお願い致します。

(02/02/26)

はじめまして。リンク、もちろんです。こちらこそよろんこんで、です。


はじめまして。
HP興味深く拝見致しました。

私は30年ほど前から、ナイフのコレクションをしております。
最近、昔懐かしい肥後守に惹かれて集めはじめました。
そんなおり、齋藤様のHPを見つけた次第です。

あなたの修士論文にとても興味を持ちました。
どこかで閲覧できる所はございませんでしょうか?
あるいは、コピー等譲って頂くことは出来ませんでしょうか?

誠に不躾なお願いで、お気に障りましたらお許しください。
お返事頂けましたら幸いです。

(02/10/09)

やはり骨董市でしょうか。最近はなかなかでてきません。新しいタイプのものはけっこう でまわってるんですが。
> どこかで閲覧できる所
高田馬場に道具学会の事務局があります。
そこに寄贈してあるので見ることができます。
増田さんという女性がいらっしゃるので問い合わせてみてください。
道具学会のURLは
http://www.dougu-tools.com/
です。


はじめまして、鴻池と申します。
ひょんなことから、貴殿のホームページに行き着きました。
私は東京の根津という所で「EXPO」という名の生活骨董の店を営んでいます。
店の宣伝と思われても、いたしかたないのですが、斎藤さんの肥後の守に対する並々ならぬ思いに、思わずペン(?)を取ってしまいました。
当店にも数種類の肥後の守があります。箱入りもあります。(¥500~1000です)これは台東区の廃業された文具店から掘り出しました。
私は’61生まれでEXPO’70に並々ならぬ思いがあり、店名にしてしまいました。万博グッズ以外にも、店内には、昭和のなつかし雑貨が溢れ返っていますので、興味がございましたら、是非見に来てください。HP, http://www.konoike.org/に地図があります。
肥後守修士。いいですね。
ちなみに私も以前、工業デザインをやっていました。
なにか肥後の守の為の足しになればと思い、勝手書きましたが、悪しからず。
では。

(02/02/24)

大阪万博の時は、残念ながら私はまだ生まれていませんでしたが、民博(民族学博物館)には何度か足を運びましたよ。太陽の塔、あんなに大きなものとは知らず、初めてみたときはびっくりしました。
ウェブサイト、リンク張らせていただきますね。


こんにちは、HP楽しく拝見しました。
私が子供の頃は文房具屋に肥後守が売っていました。ナイフへの風当たりが厳しい昨今ですから、こままま肥後守が消え去ってしまうのかと思うと残念です。少年に期待できないとなると、大人たちが支持していくしかないのでしょうか。
先日、何十年かぶりで肥後守を入手しました。
やはり値段は正直、刃付けはいい加減で、左右のバランスも取れていません。切れることは切れますが、大人が思い入れするほどのナイフではなかった。しかし、青紙割り込みで素性は良さそうです。そこで一念発起して研ぎ出す決心をしました。
600番から6000番までの砥石を使って、丸二日をかけて刃をつけ直しました。
その結果、かなり素晴らしい刃物に仕上がりました。鑑賞にも堪えうるような、迫力ある姿を見せてくれます。切れ味も最高です。なんなく髭が剃れます。私は西洋剃刀や玉鋼の和剃刀なども所有しており、時々それらで髭剃りをすることがあるのです。それらと比べても遜色ない切れ味です。しかも使いやすい。世界中どこに出しても恥ずかしくないナイフとなったと思います。
安物の肥後の守でこんな素晴らしい切れ味が楽しめるとは、自分でも驚いています。改めて日本の刃物技術の底力を見せられた思いです。
添付の写真はその力作です。うまく撮れず、微妙な色具合は出てません。ちょっと汚らしく見えますが、現物はピカピカでなかなか見栄えがしますよ。肥後の守らしくない刃付けですが、なかなかいいでしょう。鞘部分は本来真鍮ですが、十円玉と塩水と電池で銅メッキしました。(実行する人は塩素ガスに注意!)

(02/02/10)

銅メッキですか~。理科の実験みたいで面白そうですね。
肥後守、たしかに価格は安いですよね。海外の数千円、数万円とするようなナイフから見ればほんとに安物です。でも、楽しみ方は高価なナイフにぜんぜん負けてない、と思うのです。


はじめまして。
HP楽しく拝見させていただきました。
実は、私も子供の頃購入した鎌、鋸付きの肥後を持っています。随分錆びていたのですが、しばらく前に研ぎ直しました。
かなり錆びていたので、座金は切断してしまい、現在は手入れしやすいようにビスで止めてあります。
子供の頃は何度も肥後守を買った覚えがあるのですが、当時のものはすぐに錆びてしまったので、今残っているのはこの一本のみです。鎌を何に使うということもないのですが、子供心にわくわくしたものでした。
現在は肥後守定(かぎ)駒の大(刃渡り9.5cm)をホームセンターで数本購入し、便利に使っています。一本1100円でしたが、青紙割込でとてもよく切れます。
というのは、私は趣味で日本刀を研いだりするので、日本刀の研磨道具を一式もっており、これで化粧研ぎまでするとすばらしいものに仕上がります。そのうち一本は鎬より上側は鏡面仕上げにしてあります。(かなり骨の折れる作業でしたが)もちろん、実用に使用しております。
そして、錆止めには丁字油という刀油を使用しております。もともと生薬の精油なのでベタつかず、ティシュで軽く拭くだけで食物も切ることができ、とても便利です。武道具店か刀剣店で1000円以下で購入できるのでぜひ多くの方の肥後守に使ってもらいたいなあと思います。
それでは、今後のHPの充実を楽しみにしています。

(02/01/25)

ありがとうございます。丁字油、私も探してみます。